「わたしのマンスリー日記」第31回 加賀遠征―「史上最大の作戦」(The Longest Day) その2 苦しみの中で―再会の歓び

 9時から参加する予定だったBARエンジンも急遽取りやめました。部屋のベッドに横になって少しは楽になったものの、それからが大変でした。私たちの人工呼吸器装着車は喉にたまる痰を飲みこめないので、吸引器で日に10~20回ほど吸引する必要があるのですが、その夜は痰が口まで上がってきて、何度引いてもおさまりません。異例の事態のまま朝を迎えてしまいました。7時半に直会場に行ったのですが、一口も口にすることはできませんでした。

 でも、ここでも素敵な仲間たちと再会することができました。先ず目ざとく声をかけてくれたのは経済評論家の勝間和代さん。勝間さんの笑顔が全てを物語っています。それにひきかえ私の顔の何とひどいことでしょう。今にも死にそうな顔ですが、これもその時の私の状態を物語っています。

 次に手を握り締めて声をかけてくれたのは東大名誉教授でコミュニケーション学者の原島博さん。素敵な笑顔ですね。原島さんは東海林さんや私と同じ昭和20年組。私は11日に傘寿(80歳)を迎えたばかりですが、原島さんは1週間後と言っていました。まさに同期の桜ですね。

 放送作家でコラムニストの山田美保子さんとは3.11チャリティーコンサートのバケツ募金隊ですっかり仲良しになりました。
 ジャーナリストの下村満子さんはひと月ほど前の8月2日に行われた米寿と『幸せになる生き方入門』出版のお祝いの会のお礼に見えたのでした。私は参加できなかった代りに心を込めてメッセージをお送りしたのですが、そのお礼のご挨拶でした。下村さんは「素晴らしいメッセージをありがとうございました」と仰っていましたが、その全文は別の機会に公開することにします。

 3人の笑顔はとても素敵で、私との再会を心底喜んでくれていることがわかり、ハッピーなひと時を味わいました。でも昨晩からの呼吸不全の苦しさは依然として続き、早々に部屋に引き上げ休むことにしました。このままだと午後に予定されている2つの講座にまともな態勢で臨めない。そうなったら元も子もない。心は焦るばかりでした。

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